配車システムの導入実態に関する調査
株式会社ドコマップジャパン(東京都港区、代表取締役 浦嶋一裕、以下「ドコマップジャパン」)は、運送業の経営者100名に対し、配車システムの導入実態に関する調査を実施しましたので、お知らせいたします。
■調査サマリー
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■調査概要
調査概要:配車システムの導入実態に関する調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
調査期間:2022年6月29日〜同年6月30日
有効回答:運送業の経営者100名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
≪利用条件≫
1 情報の出典元として「株式会社ドコマップジャパン」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
URL:https://www.docomap.jp/environmental-initiatives
■運送業での配車システムの導入率は14.9%
「Q1.あなたの会社では、配車計画をどのように行っていますか。主なものをひとつだけお選びください。」(n=100)と質問したところ、「配車システム」が14.9%、「手書き」が36.0%という回答となりました。
・配車システム:14.9%
・手書き:36.0%
・エクセル:32.0%
・白板:5.0%
・荷主側で作成したものをFAXで受取:2.0%
・その他:0.0%
・答えられない:10.0%
■配車システムを導入する企業の53.4%が、「自社開発」と回答
Q1で「配車システム」と回答した方に、「Q2.導入している配車システムは、どのように開発しましたか。」(n=15)と質問したところ、「自社開発」が53.4%、「外部ベンダーでの開発」が20.0%、「クラウドシステムを利用」が20.0%という回答となりました。
・自社開発:53.4%
・外部ベンダーでの開発:20.0%
・クラウドシステムを利用:20.0%
・荷主専用のシステムを利用:0.0%
・その他:0.0%
・わからない/答えられない:6.7%
■配車システム導入のコスト、「2,000万円以上」か「250万円未満」で企業により差が大きい結果に
Q1で「配車システム」と回答した方に、「Q3.配車システムの導入にどの程度コストをかけましたか。」(n=15)と質問したところ、「2,000万円以上」が26.6%、「250万円未満」が33.3%という回答となりました。
・2,000万円以上:26.6%
・1,500~2,000万円程度:0.0%
・1,000~1,500万円程度:6.7%
・500~1,000万円程度:6.7%
・250~500万円程度:0.0%
・250万円未満:33.3%
・わからない/答えられない:26.7%
■配車システム導入企業の86.6%が、十分な費用対効果を実感
Q1で「配車システム」と回答した方に、「Q4.配車システム導入によって、十分な費用対効果は出たと感じていますか。」(n=15)と質問したところ、「かなりそう思う」が66.6%、「ややそう思う」が20.0%という回答となりました。
・かなりそう思う:66.6%
・ややそう思う:20.0%
・あまりそう思わない:6.7%
・全くそう思わない:0.0%
・わからない/答えられない:6.7%
■半数以上が、「今後も配車システムに予算を投下予定」と回答
Q1で「配車システム」と回答した方に、「Q5.これからも配車システムに予算を投下していく予定ですか。」(n=15)と質問したところ、「はい」が53.4%、「いいえ」が13.3%という回答となりました。
・はい:53.4%
・いいえ:13.3%
・わからない/答えられない:33.3%
■「手書き」で配車計画を行う企業の課題、「配車計画を考えるのが大変」が33.3%で最多
Q1で「手書き」と回答した方に、「Q6.「手書き」で配車計画を行う中で課題として感じていることを教えてください。(複数回答)」(n=36)と質問したところ、「配車計画を考えるのが大変」が33.3%、「配送状況をリアルタイムで把握できない」が19.4%という回答となりました。
・配車計画を考えるのが大変:33.3%
・配送状況をリアルタイムで把握できない:19.4%
・他の配車担当者や車両状況の情報共有ができない:16.7%
・紙の印刷・保管が大変業務が属人化している:13.9%
・作成するのに時間がかかる:11.1%
・その他:2.8%
・課題は一切ない:44.4%
・わからない/答えられない:5.6%
■4割の配車システム未導入企業が、「今後導入を検討したい」と回答
Q1で「配車システム」以外を回答した方に、「Q7.あなたの会社では、今後配車システムの導入を検討したいと思いますか。」(n=75)と質問したところ、「非常にそう思う」が10.7%、「ややそう思う」が29.3%という回答となりました。
・非常にそう思う:10.7%
・ややそう思う:29.3%
・あまりそう思わない:26.7%
・全くそう思わない:24.0%
・わからない/答えられない:9.3%
■配車システム導入を検討する理由、約半数が「リアルタイムで状況を可視化させたい」や「配車計画の属人化を脱却したい」と回答
Q7で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方に、「Q8.配車システムの導入を検討したいと思う理由を教えてください。(複数回答)」(n=30)と質問したところ、「リアルタイムで状況を可視化させたいから」が50.0%、「配車計画の属人化を脱却したいから」が46.7%、「燃料の高騰により、配車効率化の必要性が高まっているから」が33.3%という回答となりました。
・リアルタイムで状況を可視化させたいから:50.0%
・配車計画の属人化を脱却したいから:46.7%
・燃料の高騰により、配車効率化の必要性が高まっているから:33.3%
・社会的にDXの重要性が高まっているから:30.0%
・空車回送をなくしたいから:26.7%
・他支店や荷主と運行情報の共有をしたいから:23.3%
・配車計画に業務工数が取られているから:16.7%
・配車システムを導入する同業者が増えてきているから:6.7%
・その他:3.3%
・わからない/答えられない:3.3%
■導入に踏み切れないハードル、「コストがかかる」(66.7%)や「導入・運用が手間」(46.7%)
Q1で「配車システム」以外、かつQ7で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方に、「Q9.興味がある一方で、配車システムを導入できていないハードルを教えてください。(複数回答)」(n=30)と質問したところ、「コストがかかる」が66.7%、「導入・運用に手間がかかる」が46.7%、「どの配車システムがいいのか分からない」が40.0%という回答となりました。
・コストがかかる:66.7%
・導入・運用に手間がかかる:46.7%
・どの配車システムがいいのか分からない:40.0%
・操作が難しそう:26.7%
・現場社員からの理解が得られない:13.3%
・拠点ごとに業務が異なる:6.7%
・その他:3.3%
・わからない/答えられない:0.0%
■配車システムを導入する場合の条件、「コストが安いこと」が80.0%で最多
Q7で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方に、「Q10.配車システムを導入する場合の条件を教えてください。(複数回答)」(n=30)と質問したところ、「コストが安いこと」が80.0%、「操作が容易であること」が56.7%、「カスタマイズが可能であること」が46.7%という回答となりました。
・コストが安いこと:80.0%
・操作が容易であること:56.7%
・カスタマイズが可能であること:46.7%
・システム化が容易であること:36.7%
・導入が容易であること:33.3%
・クラウド型であること:26.7%
・拠点が違っても一括で管理できること:20.0%
・荷主とも運行情報が共有できること:13.3%
・その他:0.0%
・わからない/答えられない:0.0%
■配車システム導入する場合は、半数の企業が「250万円未満」を想定
Q7で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方に、「Q11.配車システムを導入する場合の予算はどの程度になりますか。」(n=30)と質問したところ、「250万円未満」が50.0%、「250〜500万円程度」が20.0%という回答となりました。
・250万円未満:50.0%
・250~500万円程度:20.0%
・500~1,000万円程度:10.0%
・1,000~1,500万円程度:0.0%
・1,500~2,000万円程度:0.0%
・2,000万円以上:0.0%
・わからない/答えられない:20.0%
■今後配車システムに期待すること、約4割が「配送計画の最適化による時間短縮」と回答
「Q12.今後、配車システムに期待することを教えてください。(複数回答)」(n=100)と質問したところ、「配送計画の最適化による時間短縮」が39.0%、「配送コストの削減」が29.0%、「従業員の満足度や労働環境の向上」が29.0%という回答となりました。
・配送計画の最適化による時間短縮:39.0%
・配送コストの削減:29.0%
・従業員の満足度や労働環境の向上:29.0%
・リアルタイムでの配車管理:28.0%
・運行情報の共有:26.0%
・配車漏れの減少:24.0%
・属人化の改善:22.0%
・その他:2.0%
ー52歳:自動配車機能
・特にない:23.0%
・わからない/答えられない:9.0%
■他にも「連続運行時間の把握(過労働になっていないか)」や「システムが新しくなっても更新で長く利用出来る」などの機能を求める声も
Q12で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q13.Q12で回答した以外に、配車システムに無くてはならない機能を自由にご回答ください。(自由回答)」(n=68)と質問したところ、「連続運行時間の把握(過労働になっていないかの把握)」や「システムが新しくなっても更新で長く利用出来る機能」など40の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・58歳:連続運行時間の把握(過労働になっていないかの把握)。
・61歳:システムが新しくなっても更新で長く利用出来る機能。
・50歳:請求処理、車両別原価計算システム。
・59歳:過去の履歴を見たい。ルーティーン項目を覚えさせたい。
・62歳:設定をカスタマイズできて、操作が容易。
・66歳:配送ルートの最適化と空き時間の活用。
・52歳:台当たりの稼働の高効率化。
・53歳:急な変更にも対応できる事。
■まとめ
今回は、運送業の経営者100名に対し、配車システムの導入実態に関する調査を実施しました。
運送業での配車システムの導入率は14.9%の実態が明らかに。また、配車システムを導入する企業の半数以上が「自社開発」であり、導入のコストは「2,000万円以上」と「250万円未満」で企業により金額差が大きい結果となりました。導入コストに関わらず、配車システムを導入した企業の86.6%が、十分な費用対効果を実感しており、半数以上が「今後も配車システムに予算を投下予定」と回答しました。
なお、配車システム未導入企業の4割が、「今後導入を検討したい」と考えており、理由として、約半数が「リアルタイムで状況を可視化させたい」や「配車計画の属人化を脱却したい」と回答しました。一方で、導入に踏み切れないハードルとして、「コスト」や「導入・運用が手間」といった点が挙がり、配車システムを導入する場合の条件としても、「コストが安いこと」を重視する企業が80.0%だと分かりました。そのため、配車システムを導入する場合は、50.0%の企業が「250万円未満」を想定しており、少しずつ導入していきたいという方針が伺えました。
運送業の多くがDX化を進めることができておらず、背景としてガソリン価格の高騰や荷主へ運賃交渉がしにくいといった要因から、今運用できているのだから新たなシステム導入にあまりコストをかけたくないという運送業経営者の考えが見受けられました。一方で、運送業における人手不足や残業時間も長年の課題であることから、作業の効率化を図りたいと考える企業においては、配車システムの導入を検討する傾向にあるようです。運送業務におけるDX化を「自社開発」から始める企業が多い結果となりましたが、DX化をコスト低めに始めるには、クラウドサービスやツールを導入することが始めやすいポイントとなるのではないでしょうか。
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